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きものと雨と

こんにちは。
浦和駅前の貸衣装「きものサロン結ざくら」です。

梅雨ですね。

浦和では今日はとても良い天気ですが、近年は梅雨のみならず、突然の通り雨などに驚かされることも多くあります。

上の画像は、草履カバーを着装したスタッフの足元です。

比較の為に片方だけ・・・ですが、カバーが透明なぶん、足元の美しさが損なわれません。

草履には水分が大敵です。

画像の、私が履いている履物は雨にも強い普段履きタイプのものですが、一般的に礼装用の御草履は高級品で、それだけ繊細な物でもあります。

いざという時の雨に・・・カバーのご用意があると安心です。

ある時、拙宅に歳上の知人が遊びに来てくれました。
濃い紫の江戸小紋だったか、柔らかものをさらりと着こなした彼女は

「ちょっと失礼」
と、玄関先で足袋をめくったように見えました。

あれ?と目をやると、脱いだその下からまた足袋が出て来て
なるほど足袋の上に足袋カバーを履いてらしたのね、と気づいたのです。

その日は晴れていましたし、雨が降っているわけでもないのにわざわざカバーを履いて来て下さるなんて・・・。

よそ様のお宅へ上がる際に、足袋カバーにまで気の回る方が現代でどの程度いるでしょうか。

彼女のまっさらな白足袋が歩くたびちらりちらりと目に映って、私はとても考えさせられたのです。

美しい足袋

美しい草履

それらは高級ということではありません。

物を大切にする心、相対する人を思いやる心

忙しい日々の中ともすれば忘れそうになってしまうそんなことを、彼女の白足袋を思い起こすたびに、また新たに想います。

雨の日はカバーをつけるか、ウレタンなどの素材のものや雨草履を履いてください。

高級品だから大事にするのではなく、大切な人に敬意をしめすために手入れをする。

年上の彼女が私に身をもって教えてくれたことの一つ。

急な雨に困った時は当店でもカバーを販売しております。どうぞお気軽にお問合せください。

結ざくらにて、お待ちしております。